てからでまかせ帳

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トゥパの耳飾り

2012/11/30(Fri) 18:57













“トゥパの耳飾り”


その昔、運河沿いの小さな村トゥパでのお話。

トゥパに暮らす女達は皆カナリアのような美しい声を持っていました。それをにくらしく思っていたのは地を這うガマガエルのような醜い声をした隣村サドゥアの魔女です。魔女は年に一度の赤い月夜の晩に呪いのラップをうたい悪い肉まんをつくりました。そしてその悪い肉まんにいかにも善良そうな顔の焼き印を捺してトゥパの女達へのもとへと送りこんだのです。

次の朝トゥパの女達はとびきりのいいにおいで目を覚ましました。
おでこにほかほかの肉まんが乗っかっていたのです。
善良そうな顔の焼き印が功を奏し何の疑いも持たずに悪い肉まんを平らげた女達が食後のデンタルフロスをたしなんでいるそのときです。女達が次から次へれろれろと倒れていくではありませんか。

それを襖の影からしかと見届けた魔女。
ぺたぺたと笑いながら出てくると倒れた女達に南国鳥肉骨粉を振りかけました。
すると女達はみるみるうちに鳥に姿を変えられていってしまいったのです。
かつての女達の声をあらわしたかのような各々の美しい色を持った鳥に。
魔女は鳥達を取り急ぎハムスター用ゲージに詰め混んでサドゥアに持ち帰りました。

その晩、船旅から戻ったトゥパの男達。
村の女達が一人残らず消えていることに気がついた男達は急に心細くなって口々に般若心経を唱え始めました。するとひとりの勘はよいがどこか曖昧な男が美しい羽根が落ちているのをみつけていいました。

「サドゥアの魔女か誰かがトゥパの女達に嫉妬して悪い肉まんか何かで女達を気絶させすかさず粉っぽいものをふりかけて鳥か何かそれっぽいものに変えたに違いない、多分。」

そうと分かった男達はすぐにホットミルクを飲んで眠り、次の朝一番で動きやすいスポーツジャージに着替えサドゥアに向かいました。サドゥアまでは歩いて五分ツーステップなら三分。セブンイレブンの向こうです。

男達はとりあえずセブンイレブンでちょっとジャンプとマガジンを読んでから行こうぜといいだしました。ところがそのままどっぷり読みふけっているうちにお腹が空いた男達は普通の肉まんを買ってうんこ座りで食べた後空き地でポケモンバトルに白熱し日が暮れても女達のことを思い出すことはありませんでした。

その頃、何だか急にいろんなことがどうでもよくなったサドゥアの魔女は鳥達を夜空に放したのです。

「鳥達よ、空高く舞い甘い星屑をお食べ」

空高く飛び立った鳥達が甘い星屑をついばみ体をきらきらとひからせゆっくりと地に舞い降りたそのとき、魔女のかけた呪いはとけ女達はものと姿へ戻ることができました。

トゥパに戻ろうとした女達はセブンイレブンの前でエロ本を回し読みしている男達を見つけしばらくその様子をものかげからみつめたのち、暗黙の一致で迂回してまだ見ぬ南の地へと旅に出ましたとさ。

そのとき女達の耳には、鳥であるあいだもっとも美しかった尾っぽの羽根と同じ耳飾りが凛とひかっていたんだそうな。


おしまい。
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