てからでまかせ帳

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ケトル13号

2013/06/25(Tue) 18:35
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先日発売になったカルチャー誌「ケトル」でイラストを描かせてもらいました。


なかなか思い切りよく載っかっています。


魅惑の離島特集。





http://www.ohtabooks.com/publish/2013/06/15000043.html



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「デザート・アイランド・ランデヴー」


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「島を食べる女」


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「頭の中の地図」


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頭で理解できることに価値はない

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フランスパンはどんどん固くなるし、グラスの紫陽花も枯れる

シャツの青は褪めるし、髪を切るとヘアクリップは用無しになった

住んでいたアパートのドアの色を忘れ、窓から見える空の形すら思い出せなくなっていたりして



ものごとはときに足早に、ときに少し腰を据えて



ただ通り過ぎてゆくかのようにみえる



窓枠に腰掛けすすけた壁に詩を書いて

ぬるいバニラシェイクとピスタチオの殻をソファテーブルに残したまま

プランターの花をいくらか摘んでゆくようにしてやがてあたりは静かになる



あらゆるものは永続しないという仮定線上にたって



99%うすらもやがかっているうちの1%をものすごい鮮明さで感知したら



そんなときどうするかなんてきまってる





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“頭で理解できることに価値はない”


そう私に耳打ちするのは、ウディアレン









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葬式はパレード

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わたしのおじいちゃんは常吉というイカした名前で髪は真珠色、とてつもなく寡黙な人だった。

常吉じいちゃんには少し変わった趣味があり、チラシや雑誌を切り抜いて空き箱に貼る。

今で言うところのコラージュってやつで素材の組み合わせ方や“間”がとてもエキセントリックだった。

親戚家族は「またおじいちゃんがおかしなのつくってら」って言ったけれど

私はいつも常吉じいちゃんの箱を見るたびに興奮していた。

常吉じいちゃんは子供のわたしにぺらぺら喋ることもなく黙って切り貼りをして私もまた黙ってそれを見ていた。

部屋中に溢れていた箱は常吉じいちゃんが風邪で亡くなった折に全部処分されてしまった。

どこを探したって売っていない常吉じいちゃんのとくべつな箱がひとつも残っていないなんてわたしにはどうにも理解できず

「じいちゃんの箱が欲しかった」と泣いた。

常吉じいちゃんは私にはじめて“人は死ぬ”ということを教えてくれた人でもある。

棺桶に常吉じいちゃんの髪とおんなじ白のお花と手紙を入れた。

母が常吉じいちゃんを見て優しい顔で泣いているのを見た。

お葬式はパレードだった。

骨になった常吉じいちゃんを先頭にして小銭やお菓子を道にばらまきながら親戚みんなでお寺まで練り歩いた。

私と妹はばらまかれた小銭を拾いながら歩き、パレード終着のお寺横の駄菓子屋で景気良く散財した。


(のちにこれを“撒き銭”といって東北北関東のごく一部の地域で伝わる風習だと知る)






忘れてゆくことにまつわる映画を観たのでこうして書いて確かに在ったいつかのことを思い出してみるのでした。



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僧侶A







山の頂きの黄金寺ドイステープで出会った僧侶Aと私の会話実録記。



僧侶「どこからきたの、大阪?寒いね。沖縄?暑いね。」


ノア「熊本です。なんでそんなに日本語がうまいんですか。」


僧侶「日本に住んでたの15年。ヨコハマでしょ。シバ(たぶん千葉)あと青森。」


ノ「日本のお寺で働いていたんですか?」


僧「いやー現場、現場。トビとか、解体もやったね。あとは捕まってたね(お縄のポーズ)ケンカ(グーで頭ゴンのポーズ)ヨコハマこれ多いしね(やくざのポーズ)これも好きだったしね(おちょこでぐいのポーズ)子供と奥さんいなくなった(首をぶんぶん)家族バラバラよ。」


ノ「あらまぁ、、、今でもお酒は飲まれるんですか。」


僧侶「いやいやいや、今はもう(だってこれほらこの格好をみてよのポーズ)」



運気が上がるという水しぶきをかけられ、絶対に取ってはいけないという紐を手首に結ばれ、なんだかうまく言葉にならないけれどおそろしく貴重な体験をした気がする。
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入浴剤と、一万円札が一枚

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12年前のクリスマスの話をしよう。




ボーイフレンドと斑尾タングラムへスノーボードに出かけた帰り道、私たちはくたくたの体で二階建て夜行バスに乗っていた。

窓の外は1メートル先も見えないような吹雪。バスはゆっくりと走る。

対向車のヘッドライトが白くぼんやりとひかる中私はうとうとしていた。

そのとき、突然ふわっと体が宙に浮き次の瞬間バスは大きな衝撃とともに地に打ちつけられた。

私たちの乗ったバスは転落したのだ。

90度転回したバスの中はまるで異空間だった。

電気系統が落ちる。

横転により天窓となった左窓には瞬く間に雪が降り積もり、外の状況はまるで窺い知る事ができなかった。

非常灯が薄暗くその世界を灯していた。

女の人のすすり泣く声が響く。

ヒーターの消えた車内はどんどん冷え込んでいった。

そのとき、痺れを切らしたひとりの男が怒鳴り声あげた。

「おい、運転手さんよ!まだこれ以上落ちるのかよ。」

男の声はどこか不安気で、また、私も同じことを危惧していた。

バス中がしんと静まり返り、一同は運転手の声を待った。

「落ちるったて落ちようないでしょう、田んぼに落ちたんですから」

運転手は車内の熱っぽいムードに水を差すような冷めた声で言った。

どうやらバスは高さのある細い畦道を走っている際に対向車との離合に失敗し下の田んぼに転落横転したということがわかったのだ。

深夜のレスキューコール。

もうこれ以上落ちることがないと分かり、車内はとりあえずの安堵に包まれた。

ビデオカメラを回し出す者もいた。

さっきの泣いていた女性、どうやら怪我をしているということがわかる。

横転により地となった右シートの乗客は割れた窓ガラスで血を流し、天となった左シートの乗客は右の乗客がクッションになりたいした怪我はしなかった。

私は幸いにも後者だった。

レスキュー隊が到着したが、大雪のため代わりのバスはこなかった。

天窓のように開かれたドア部分から若いレスキュー隊員が手を伸ばし「ぼくの手につかまってください」と言った。

その手に助けられ(ちょっと胸キュンしながら)外に出た私は白銀の宇宙をみたような気分だった。

怪我をした半分の乗客は救急車で搬送され、歩行可能な半分の乗客は列を組んで最寄りの山小屋まで歩くことになった。

疲れと寒さの中サバイバルハイになって雪の中をだまってどれほどか今となっては思い出せない道のりを歩いた。

たどり着いたのはこぢんまりとしたロッジ。

通されたリビングには壁一面レコードがきれいに敷き詰められ、大きなボブマーリーの絵が飾ってあった。

あたたかいお茶を頂いた気がする。

ちょうどユースホステルのような中部屋にふりわけられたた私たちは、二段ベッドで眠った。

翌朝、朝食に白米とうめぼしに佃煮がすこしづつ。吸い物があったようななかったような。

非営業時に飛び込んだ私たちを受け入れてくれたというのがうかがえる内容の食事だった。

空には太陽が差し、雪は噓みたいに止んでいた。

代わりのバスが到着し、無傷だった半分の私たちを乗せて走る。

私たちを飲み込もうとした白い山の風景は次第にコンクリートのビル群へと変わり、バスは新宿で私たちを降ろしてどこかに消え、とくべつな一夜をともにした以外に何の共通点もない私たちはそれぞれの帰路に散った。

昨日の出来事がぜんぶ夢だったような気さえした。

私たちの体験した転落事後のことが、その日の夕刊に載っていた。

搬送された半分の人たちもみな大事には至らなかったようだ。

それから何日か過ぎ、バス会社の人がやってきて達者に謝罪し、詫びの小包と封筒を置いていった。

あの夜の転落事故の報酬、入浴剤と一万円が札一枚。



入浴剤と、一万円札が一枚。

入浴剤と、一万円札が一枚。

入浴剤と、一万円札が一枚。



あいにくうちの風呂は父が騙されてローン購入した循環風呂だったので入浴剤の使用は禁止だった。




今でも鮮やかに覚えている、12年前のクリスマスのできごと。





メリークリスマス!


























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